岐阜県大垣市は、岐阜の西南・西濃地方に位置し、
面積206.57km²、人口約16万人の岐阜県第二の都市です。
また、平成18年に平成の大合併で、全国的にも珍しい市域が3つに別れた「飛び地自治体」になりました。
因みに、
●中央・・・大垣地域(79.75km²、人口約152,000人)
●右・・・墨俣地域(3.39km²、約人口4,800人)
●左・・・上石津地域(123.38km²、人口約5,900人)
の地域で大垣市がなっています。
(上記3地域の面積は国土交通省国土地理院、合併前の平成17年資料を参考にした面積です。)
ここでは、大垣市を代表する「大垣地域」の名物『水まんじゅう』を紹介したいと思います。
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大垣銘菓『水まんじゅう』の歴史
大垣市は全国有数の自噴帯に位置し、市内のいたるところに自噴水が湧いていて、良質で豊富な地下水に恵まれていることから、古くから「水の都」と呼ばれています。
そんな大垣の宝である「名水」は産業とも密接な関わりを持っています。
その代表が「水まんじゅう」です。
水まんじゅうとは・・・
水まんじゅうの原型は葛粉のみの『葛餅』。
水まんじゅうは、葛粉とワラビ粉を混ぜて作った生地で餡を包み、陶器のお猪口に流し固め、良質の地下冷水に浸して冷した和菓子です。
見た目も味も清涼感あふれていて、半透明の涼しげな生地に甘さ控えめの餡、ひんやり、ぷるんとした喉越し・・・大垣市の夏の風物詩として親しまれている和菓子です。
いつ、どのように誕生したの?
そんな大垣市民の夏のおやつ”水まんじゅう”が誕生したのは『明治時代(明治30年前後)』といわれています。
当時、八百屋が店舗前の”井戸舟”で野菜を冷して販売している様子から『和菓子も水で冷せないか』と閃いたそうです。
しかし、ただ単に『葛餅』を水に浸して冷すと葛餅がふやけてしまい残念な結果に・・・
そこで、大垣市俵町の菓子屋・上田文七さんが工夫を凝らし、水に強いわらび粉を混ぜてふやけにくい水まんじゅうを考案しました。
それから、かれこれ100年以上。水まんじゅうは大垣の地で伝統製法を守りながらも進化し続け、大垣市民の夏の定番おやつとして大変親しまれています。
金蝶園総本家
今回、筆者が水まんじゅうを買い求めたのは、大垣駅南口の目の前に店舗を構える金蝶園総本家さん。
金蝶園総本家さんの歴史はとても古く、創業が1798年(寛政10年)という由緒正しい老舗和菓子屋さんです。
当時は大垣公園(大垣城)より南西の大垣市船町で菓子処「枡屋」という屋号で営業。
1855年(安政2年)、金蝶園饅頭誕生。藩の茶会菓子として酒饅頭を献上したところ大垣藩の家老に大変好評だったそう。
明治何年頃かに現在の大垣駅前に移転。屋号も「金蝶園総本家」となり現在に至ります。
歴史ある老舗和菓子店「金蝶園総本店」さんは、伝統のある和菓子の材料や製法を守りながら、その中で伝統崩さない程度に新しい味も取り入れています。
和菓子に洋菓子の要素を取り入れた「ふわふわ」や「喜多野」に、和菓子の王道「金蝶園饅頭」や「きんつば」など、どれを食べても雑味のない洗練された味わいです。
名称 | 金蝶園総本家 大垣駅前本店 |
所在地 | 岐阜県大垣市高屋町1-17 |
問合せ | TEL:0584-75-3300
FAX:0584-78-7665 フリーダイイヤル:0120-058-436 |
営業時間 | 8:00~19:00 |
定休日 | 無休 |
駐車場 | 無し
————– ■契約駐車場有 |
金蝶園の水まんじゅう
金蝶園総本家本店では、店頭の井戸舟水槽にて水まんじゅうを販売しています。
水槽の中には、水底に沈んだ宝石のような水まんじゅうがお猪口に入って涼しげに並んでいます。
店員さんに、個数やセット内容を注文すると、お猪口に入った水まんじゅうをパックに手早く移してくれます。
水まんじゅうを店内で食べることも可能。その場合は直接店内カウンターにて注文します。
水まんじゅうは繊細な生菓子なので、品質を保つために作り置きは極力控え、30分以上水にひたさないよう客足を見ながら数量を調整しているそうです。
因みに、水槽の水は水質調査済みの敷地内井戸水だそうですよ。
販売期間や種類は?
販売期間 | 4月下旬~9月下旬(前後する場合も有り) |
種類 | ■定番
こし餡 |
■季節のフルーツ餡
4月 桜餡 |
|
■その他
オオガキ珈琲水まんじゅう |
|
賞味期限 | 2日(購入した翌日が賞味期限です) |
価 格 | |
■定番 | 4ヶ入 500円 (こし餡、3種ミックス)【進物箱】 8ヶ入 1,120円 12ヶ入 1,680円 16ヶ入 2,180円【お猪口付きセット】 8ヶ入 1,680円 (お猪口入り4ヶ、4ヶ入パック1つ計8ヶ) |
■季節の フルーツ餡 |
|
■その他 オオガキ珈琲 水まんじゅう 他 |
4ヶ入 540円 (店頭販売のみ) |
※上記内容は2017年8月現在の情報です。
上記の餡以外にも、イベントなどで限定餡を販売していることもあるようです。
また最近では、花見シーズンにあわせて早めに販売しているようなので、いち早くお買い求めになりたい方は金蝶園総本家さんのホームページを確認してください。
保存方法は?
筆者は8月に伺ったので8月限定「葡萄餡」の『3種ミックス』4個入りにしました。
水分の多い繊細な生菓子なので、保冷剤など無しで半日持ち歩いても大丈夫なのか心配に思ったのですが、
冷蔵庫保管だと固くなり風味を損なうスピードを早めてしまうので、常温(冷暗所)での保存が好ましいそうです。
食べる前に冷蔵庫で冷すか、冷水に浸して食べると美味しく味わえます。
とはいうものの、やはり時間の経過と共に見た目も食感も変化していくので、出来る限り早めに食べるのがベスト!
緑茶付水まんじゅう
ということで、先述しましたが、金蝶園総本家 大垣駅前本店さんでは、店内で新鮮な水まんじゅうを味わうことができます。
良質な地下水から引上げたばかりの、もっちりつるんとした食感はその場でしか味わえない美味しさで、常に満席状態・土日祝日は待ち時間が発生するほどの人気。
緑茶付水まんじゅう
●2ヶ入 390円
(こし餡、抹茶餡)
●3ヶ入 520円
(こし餡、抹茶餡、季節の餡)
※おひとり様1セットの価格。
※緑茶は1セットにつき1杯。
※上記内容・価格は2018年現在のものです。
初来店で店内が混雑していると勝手が分からず戸惑ってしまいますが、
- カウンターで注文・会計を済ます。
- 番号札を受け取る。
※札番号は数字順ではありません。 - スタッフが案内するまで店内で待つ。
案内されるまでは席が空いても座りません。 - 案内後は座席移動禁止です。
以上のことを踏まえておくとスムーズにイートインできると思います。
おすすめの駐車場
店頭で素早く持ち帰り用を購入したい!買うものは決まっていて時間を要さない!
という方向けのおすすめ駐車場は【大垣市駅南駐車場】です。
大垣市駅南駐車場 | 高屋町1丁目149番地 |
駐車台数:8台
営業時間:24時間営業 金額:150円/30分 ※入庫後20分迄無料 |
↑金蝶園総本家大垣駅前本店さんの目の前にある駐車場です。
■契約駐車場の名鉄協商パーキング(距離の近い順、リンク先に地図一覧あり)
名鉄協商パーキング | |
大垣駅前第5
|
岐阜県大垣市高屋町1-62 |
【営業時間】 24時間 【料金】 全日 60分 (00:00 – 24:00) 200円 【最大料金】 全日 (入庫より24時間まで) 1,000円 【台数】 9 台 |
|
名鉄協商大垣駅南 | 岐阜県大垣市高屋町3丁目46番、48番 |
【営業時間】 24時間 【料金】 全日 60分 (00:00 – 24:00) 200円 【最大料金】 全日 (06:00 – 18:00) 700円 【台数】 28 台 |
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大垣駅南第2
|
岐阜県大垣市高屋町3 |
【営業時間】 24時間 【料金】 全日 60分 (00:00 – 24:00) 200円 【最大料金】 全日 (06:00 – 18:00) 600円 【台数】 5 台 |
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大垣駅前第4 | 岐阜県大垣市宮町1-43 |
【営業時間】 24時間 【料金】 全日 60分 (00:00 – 24:00) 200円 【最大料金】 全日 (入庫より24時間まで) 1,000円 【台数】 14 台 |
※尚、駐車場の利用時間や金額は予告なく変更する可能性もございますので、トラブルの無いよう各自運営会社のホームページをご確認のうえご利用ください。
水まんじゅう店舗一覧
大垣を代表する銘菓だけあり【大垣水まんじゅう製造組合】が結成されているようです。
駅通り金蝶堂(高屋町)
駅前金蝶園(高屋町)
尾張屋本店(神田町)
金生堂(赤坂子安)
金蝶園総本家本店(高屋町)
金蝶堂総本店(郭町)
胡蝶庵(南頬町)
こんどう(静里)
清栄堂(郭町東)
千石餅(久瀬川)
つちや本店(俵町)
長松金蝶園(長松)
風月(郭町)
金蝶園総本家(郭町)
八屋製菓舗(友江)
みや古屋(中川町)
室金蝶堂(室)
所在地等はこちらのマップで確認することが出来ます。
(参考:大垣地域ポータルサイト西美濃)
お店ごとに食感や味わいが違います。食べ比べてみて自分好みの味を探してみるのも楽しいと思います。
大垣に訪れたら、一度は食べてみたい水まんじゅう。是非味わってみてください。
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